BUBBLE-B

(2002/6/3)




私と清春


「ひどく後遺症に冒されてる 俺はぁぁあぁ 」と男は言った。

しかし、後遺症に冒されているのは我々の方だったのだ。

その男とは・・・?

それは、食べ物に例えるとすると、生わさびや練りからし、
激辛カレーなどといった、刺激物である。
人は、時に、刺激物を欲する生き物だ。あなたも経験あるだろう。

凄く辛いカレーが食べたくなったりすることがある。LEEの20倍を食べたくなる。
本場の、とてつもない辛さのキムチを食べたくなる。
本格四川の、辛い麻婆豆腐を食べたくなる。これは、人間の本能だ。

人は、時に、強烈な刺激を求める。これは、延々と続く同じ毎日からの、脱出願望である。
解凍される日を待っているのだ。

「解凍されたある人間の心臓を ガスバーナーで解凍せよ 直ちに解凍せよ」

と、「解凍実験」という曲の中で、その男は言った。


その男の名は、「清春」。


放浪画家「山下 清」の「清」と、「三波春男」の「春」を合体された、唯一無二の存在。
それが、清春。

清春は、我々の刺激物のような存在である。
なぜなら、彼の歌声は刺激物、そのものであるのだ。


私は旅行が好きだ。全国津々浦々と、随分旅した。
信州あたりは、わさびの名産地として、全国的に有名である。

私はしなびた土産物屋の前で、ふと、足を止めた。

清春の事が、走馬燈のように、浮かんでは消えていったのだ。




黒夢、そして SADS。
私のためにCDを出してくれてありがとう。